あおもり若者プロジェクト クリエイトでは、青森駅前に造成された「あおもり駅前ビーチ」を活かしたまちづくりを、青森県・関係団体と連携しながら、2015年度から継続して取り組んでいます。

若者が中心となって地域を巻き込むビーチづくり

 2021年7月、青森駅前に人工海浜「あおもり駅前ビーチ」(青森港駅前干潟)がオープンしました。海辺環境の再生を目的に青森県が2015年度から工事を進めてきましたものです。県は、青森駅周辺海域において、2013年度~2014年度の2箇年、水質・底質改善に向けたアマモ定着実証実験に取り組んできました。昨年12月には港湾計画が見直され、2015年度より「青森港本港地区海浜・水質浄化施設整備事業」として人工干潟造成に着手しました。

 私たちクリエイトは、事業主体の青森県からの要請を受け、2015年度からビーチづくりの市民参加を目指して主にソフト事業の観点から事業に参画してきました。クリエイトとしては、地域の資源として恒久的に残る駅前ビーチの造成プロセスに地域の若者が参加することは長期的視野に立てば地域愛着に繋がる有効な取り組みであると考え、県の呼びかけに呼応しました。

運営主体「TeamCISOLA」の一員です

 あおもり駅前ビーチをはじめとする「青森港人工海浜エリア」は、民間活力を活かした公共財運営(用地貸借と維持管理の等価交換)がなされており、民間事業体「Team CISOLA」が公共トイレ・案内施設の建設・管理・運営および、ビーチの清掃活動、イベント運営を無償で行っています。
 あおもり若者プロジェクトクリエイトは、「TeamCISOLA」の一員として、「あおもり駅前ビーチプロジェクト」を立ち上げ、市民協働の観点からあおもり駅前ビーチの活性化に取り組んでいます

プロジェクトコンセプト
暮らしの真ん中に、海を。

 青森の街は、江戸時代の開港を契機とし、港を核とした商業都市として大きく発展してきました。しかし、卸機能の郊外への移転や青函トンネルの開通による物流形態の多様化などによって、かつて海上交通の拠点として栄えた安方地区を中心としたエリアは、海辺の都市として発展してきた中心地としての面影も薄く、現在、市民にとって“遠い存在”となっているのが実情です。
 しかし、安方地区やその周辺ー帯は、開港から発展した青森の歴史や文化、物語性が重層的に重なり合う、市全域 の「重し」のようなエリアであると考えます。 本来、「港」は多くの人が訪れる「交流の場」「生活の場」です。かつてそこには豊かな海のめぐみを享受し生業とする 人々、海と遊ぶ子どもたち、海辺ならではの食を味わう人々といった、「海と暮らす人々」の姿があったはずです。 私たちは、青森港の商港としてのさらなる発展を標榜しつつも、同時に市民が「海との暮らしを再認識する」ことが、 今後青森の豊かな生活環境を実現していく上で重要なものと考えています。 本事業は、青函連絡船が80年にわたる役割を終えた今、青森駅付近の海辺を砂浜に再生し、魚達が集まる海辺、かつ、 ビーチとしても活用できる空間づくりをまずは目指します。そしてさらに、多くの市民に参画していただきながら青森の海辺全体の魅力を高めていくことで、市民や来街者がふれあい・楽しみ・憩うことのできる地域づくりを進めていくことを目指すものです。