【クリエイトまち塾】100回目の節目に学ぶ—青森の資源を活かした持続可能なまちづくり

 こんにちは。スタッフの村松です。2月24日(日)、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸にて第100回記念クリエイトまち塾を開催しました。今回のテーマは「まちをデザインしよう」。青森市が開港400周年を迎える本年、改めて地域の歴史や特性を見つめ直し、地域資源を活用したまちづくりについて学び、実践的なワークショップを行いました。

 これまでの講義を通じて、まちづくりには「その街らしさ」、すなわちアイデンティティや個性が重要であることを学んできました。地域の自然環境や、歴史的に築かれてきた社会・産業・文化・教育などの人文的要素、さらには自然を活用する過程で培われた知恵も「地域資源」と呼ばれます。これらはその地域のアイデンティティと密接に結びついており、地域資源を活用したまちづくりは、地域の活性化や持続可能な発展につながると考えられています。

 今回は、宮城大学事業構想学群地域創生学類の学類長であり、地域経済学やコミュニティデザインを専門とする佐々木秀之さんを講師に迎え、「地域資源を活かしたまちづくり」について講義をしていただきました。

 佐々木さんは、市民参加型のまちづくりや社会起業、地域資源と地域資金の循環による持続可能な地域づくりの研究を進めており、講義では具体的な事例を交えながら、地域資源の活用がまちづくりにもたらす効果について解説してくださいました。

 「まちづくりとは、専門家だけでなく住民が主体となって進めるものです。地域の課題を解決するだけでなく、良いものをさらに伸ばすことも大切です」との言葉が印象的でした。また、「無形資源の活用」についても言及され、青森にはまだ活かしきれていない地域資源が多くあることに気づかされました。

 講義の後半では、「青森の地域資源をどう活用するか」をテーマにワークショップを実施しました。参加者は地域資源の活用方法をグラフィックレコーディングをイメージしながらイラストを適宜活用しながら発表資料を作成し、事業化の可能性や解決できる課題について検討、最後にはグループごとに発表を行いました。

 佐々木さんからは「他のグループが挙げた地域資源を組み合わせて考える視点がある」「無形資源を意識して活用できている」といったフィードバックをいただき、まちづくりの多様なアプローチを学ぶ機会となりました。

 今回の講義を通じて、地域資源の重要性を改めて認識し、それを活用することで地域の魅力を高め、持続可能な発展につなげる方法を学びました。佐々木さんの講義とワークショップを通じて、参加者は新たな視点を得ることができ、それぞれのまちづくりのアイデアが生まれる貴重な機会となりました。

 青森のまちをより魅力的にするために、私たちに何ができるのか。100回目の節目となった今回の講義にも通ずる私たちの活動テーマです。これからも学びと実践を重ねながら、地域の未来を考えていきます。