【過去の代表メッセージ】北信五岳の麓にて
去る8月16日から18日まで、長野県飯山北高校同窓会「桂陰会」の皆様にご招待いただき、北陸新幹線開業に向け機運高まる長野県北部をお訪ねしてきました。
長野県北部は北陸新幹線開業後、飯山駅から観光客の皆さんを出迎えることとなる地域です。地域で六次産業化をねらい農業を行っている方、斑尾高原の雄大な自然のコンシェルジュとして観光客をもてなす方など、地域で活躍されている方に大学1年生や高校生がインタビューを行っており、僭越ながらそのお手伝いをさせていただきました。
インタビューからは開業に対する期待と懸念が読み取れました。また、「行政を待たずに私たちでやるんだ」といった言葉もあり、地域の皆さんの熱量が高いことがうかがえました。新青森駅開業の際も、地域全体の熱量が高く、開業を契機に様々な取り組みが始まったと記憶しています。開業を控える長野県北部の盛り上がりは、2010年の青森を想起させ、強く共感を覚えました。さらに、高校生・大学1年生が地域の方々にインタビューを行うこの取り組みは、新幹線開業をにらみ「飯山をよくしたい」との飯山北高校生(当時)の想いから2年前に学校の先生と始めたプロジェクトが源流となっているとのことで、クリエイトと共通する部分も多く、感慨深く感じられました。
クリエイトは、「新幹線開業を契機に地域を変えたい」との想いで立ち上がった組織です。当初は各所とのつながりもなく脆弱な組織でありましたが、多くの皆様を巻き込み活動を広げることができました。高校生だった私たちのただその純粋な思いが、地域の皆さんと共鳴し、少しではありますがうねりを起こすことができたと自負しています。
それから4年が経過し、地域も変わったとともに、私たちクリエイトも大きく変化しました。法人化により組織体制は大きく進化し、私たちの不慣れな運営で皆様にご迷惑もおかけしております。また、法人内外で支えてくださる方々におかれましては、クリエイト立ち上げから変わらぬ「想い」が揺るぎそうになる状況もあろうかと存じます。
しかし、周りの環境や活動の手法は変化しようとも、熱量高く立ち上げたあの日の想いを貫き、活動を地に足を付けながらも着実に活動を継続していくことこそが、これまで関わってきた高校生と地域の皆様に対する理事長たる私の責務であると強く感じています。

理事長 久保田 圭祐
2014年8月