若者と自治体のつなぎ役を担います

 近年、地域と教育機関との連携(域学連携)が叫ばれています。これは、大学生が地域の現場に入り、地域住民やNPOなどとともに、地域の課題解決や地域づくりに継続的に取り組むものです。若い力が地域に入り込み、柔らかな発想で政策や考えることにより、地域全体が活気づき、地域の魅力向上につながります。企業においても、多様化されるニーズの中で、若者の柔らかな発想を取り込むことは一層重要になりつつあります。しかしながら、大学との連携は経費面や事前調整など時間の面などから見てもハードルの高いものです。
 クリエイトでは、NPO法人としての機敏かつ柔軟な機動力を生かして、行政機関・企業の皆さんのご期待にお応えしてきました。青森県庁東青地域県民局「若者からの青森学発進事業」、青森県庁中南地域県民局「中南地域ワカモノ温泉旅促進事業」(いずれも2012年度)では、大学生の柔軟は発想力や発破力を活かして、地域住民や関係セクターを巻き込んだ成果を生むことができました。
 さらに、2014年度からは青森県庁東青地域県民局の呼びかけに応じて「あおもり駅前ビーチプロジェクト」を立ち上げました。人工干潟造成を、単なるハード整備と捉えず、地域と海のつながりを再認識する契機とするべく、地元の高校生や大学生が地域を巻き込み様々な取り組みを行った姿、大きな反響をいただきました。

若者だから描ける「未来像」

 2014年度から展開している「クリエイトまち塾」で培ったファシリテーション・ワークショップスキルを活かして、自治体等のワークショップ運営についてもお手伝いをさせていただいています。

 ワークショップは、プロセスや設計に趣向を凝らすことで効果が最大化され、単なる議論では出てこないようなアイデアや発想が生まれます。また、クリエイトの得意技である若者へのアプローチを活かすことで、地域の未来像を描くことが可能となります。

 クリエイトに関わる若者は、地域に対して課題意識や理想像をもっている方ばかりです。そんな若者と自治体等の団体が関わることで、豊かな議論やアイデア・成果物が生まれ、事業目的以上の成果がもたらされるものと考えています。

 クリエイトまち塾は、地域のニーズに応える形で、地元学生団体と連携し岩手県花巻市で「イーハトーブまち塾」を開講したほか、各地でファシリテーターや講師なども務めてきました。これらは、青森県外においても私たちのノウハウを活かすことができる証左でもあります。

 最近では、学習指導要領の改訂を受けて、「総合的な探求の時間」での講演依頼もいただくようになりました。学校現場が多忙化する中で、クリエイトが持つ地域関係者とのネットワークを共有したり、地域活動の体験談や魅力をお話ししたりすることを通じて、学校現場の皆さまのお手伝いと、学習者である生徒の皆さんの学びのサポートをすることも可能です。

 事業受託のほか、事業内でのファシリテーター引き受け・講師引き受けなど、自治体の事業予算やニーズに応じて、さまざまな形で連携することは可能と存じます。まずは、青森県内外を問わずに、ご一報をいただけますと幸いです。